オフロードタイヤテストしてきました


VeeRubber木下電機で販売中のエンデューロ向けタイヤ、FIMエンデューロタイヤを
実際に装着してコースで走行テストしました。



日時

2013年10月8日

コース

信州大町チャレンジフィールド
旧大町スキー場を利用したオフロードコースです。
高低差があるので厳しいシチュエーションがいくつもあります。
ここは平日でも走行できるのがありがたいです。
田舎は土日のみ営業のコースがおおいので・・・。

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バイク

・2010BETA RR4t 400
VRM-211B 140/80-18 FIMエンデューロ

・1998KX125 (18インチ2.15リム)
VRM-175 140/80-18 FIMエンデューロ


タイヤ


写真左から
VeeRubber
・VRM-300R GNCC Tackee 110/100-18
・VRM-300R GNCC Tackee 120/100-18
・VRM-211B 140/80-18 FIMエンデューロ GNCC Tackee
GoldenTyre
・GT216X 140/80-18 FIMエンデューロ ソフトコンパウンド

シチュエーション

・赤土チュルチュル昇り降り(引っ掻いても轍が作れない硬さ)
 タイヤブロックの角が引っかからないと全くグリップしません。


・黒土チュルチュル昇り降り(走ると轍が掘れる)
 これはブロックの変形があっても登れますが
 キャンバー乗り上がり性がよくないとワダチ切りが出来ません。


・角度40度ぐらいの激下り、激登り
 タイヤが路面をあまり掘らずにつかむ特性が必要
 直進性が悪いと横を向いたりします。


・黒土キャンバー
 タイヤサイドブロックの剛性が効いてきます


・草地登り

・草地キャンバー

・ハードパック
 ブロックが固めだと跳ねる傾向があります。
 またタイヤサイドが薄かったり、ブロックのゴムが薄いとヨレを感じます。

BETAでのテスト結果

BETA RR4t 400でのテスト結果
Maker
VeeRubber
Goldentyre
Name
VRM-300R GNCC Tackee
VRM-211B
GT216X
size
110/100-18
GNCC Tackee
120/100-18
GNCC Tackee
140/80-18
140/80-18
GNCC Tackee
140/80-18
TubeLess
regulation *1


FIM,E1
FIM,E1
FIM,E1
price *2
8,500円
9,500円
8,600円
9,500円
16,800円
トレッド面 *3
薄め
厚め
厚め
厚め
薄め
サイドウォール *4
厚め
厚め
厚め
厚め
厚め






赤土





黒土





激登り





黒土キャンバー
×




草地キャンバー





ハードパック












・重量車、ハイパワー車には

一年中VRM-211B(140/80-18)、VRM-300R GNCC Tackee(120/100-18)、GT216X(140/80-18)
が適合します。

・冬なら

VRM-175(140/80-18)、VRM-211B GNCC Tackee(140/80-18)もいけるでしょう。

・ソフトコンパウンドの

VRM-211B GNCC Tackee(140/80-18)、VRM-300R GNCC Tackee(120/100-18)、GT216X(140/80-18)
は濡れた岩や、木の根、丸太へ摩擦力を発揮します。

FIMエンデューロタイヤは総じてキャンバー走行に強いという印象です。

KX125でのテスト結果

KX125でのテスト結果
Maker
VeeRubber
Goldentyre
Name
VRM-300R
VRM-175
GT216X
size
110/100-18
GNCC Tackee
140/80-18
140/80-18
TubeLess
regulation *1
FIM,E1
FIM,E1
price *2 8,500円
8,800円
16,800円
トレッド面 *3
薄め
厚め
薄め
サイドウォール *4
厚め
薄め
厚め




赤土



黒土



激登り



黒土キャンバー



草地キャンバー



ハードパック







・軽量車には一年中

VRM-211B(140/80-18)、VRM-300R GNCC Tackee(120/100-18)、GT216X(140/80-18) VRM-175(140/80-18)、VRM-211B GNCC Tackee(140/80-18)のほとんどが選択できるでしょう。

・ソフトコンパウンドの

GNCC Tackeeシリーズ、GT216X 140/80-18 は濡れた岩や、木の根、丸太へ摩擦力を発揮します。

まとめ

・VRM-300R GNCC Tackee 110/100-18

イージータイヤ!

あまり評価が高くありませんが疲れてきてアクセルワークがラフになった時でもグリップのすっぽ抜けは少ないでしょう。

シビアなバイク操作が要らないイージーさが特色です。レースよりセローやXR250などでのファンライドに良いと思います。

レースの渋滞箇所などでキャンバーの乗り上がりが難しいでしょう。

濡れた岩や、木の根、丸太へ摩擦力を発揮します。

柔らかいVE33といった感じです。

・VRM-300R GNCC Tackee 120/100-18

タッキーならこれ!

Tackeeをレースに使うなら断然こちらがおすすめ

ブロックのよれ感が少なく、ソフトコンパウンドの恩恵にも預かれます。キャンバーの乗り上がりも問題ないので断然戦闘力があります

夏にハイパワー車で使用すると減りが早め

濡れた岩や、木の根、丸太へ摩擦力を発揮します。

表面ヌルヌルのマディーなどでは110/100-18よりヨコに逃げやすいかも

・VRM-175 140/80-18

軽量車に!

タイヤ温度が高いと減りが早いです。

ハイパワー車に使用するなら気温の低い季節に、軽量車なら一年中使えます。

スリッピーな路面でホイールスピン気味に走行しても直進性が良いです。

2st125や4st250に良さそう。

・VRM-211B 140/80-18

一押し! 安い!

あらゆる路面でオールマイティに使用できます。

特にフラットダートのコーナでコントロール性がよいです。

ピレリやメッツラー、ミシュランのFIMタイヤよりコントローラブルです。トレッドの剛性が高くタイヤ空気圧の変化に対してグリップ感が変わりづらいです

表面ヌルヌルのマディーなどではヨコに逃げやすい癖があります。

・VRM-211B GNCC Tackee 140/80-18

寒い季節に!

あらゆる路面でオールマイティに使用できます。

VRM-211Bと同じ特徴を持っています。

タイヤ温度が上がるとちょっとぐにゃぐにゃでした

小排気量車に良いかも

・GT216X 140/80-18

ここ一番ではこれ!

あらゆる路面でオールマイティに使用できます。

マディでヨコに逃げる感じもないです。

トレッド剛性が低めで空気圧でグリップ感が変えられます。

濡れた岩や、木の根、丸太へ摩擦力を発揮します。


2st125などの軽量バイクでも GT216X 140/80-18は印象が良かったです。エンデューロで細いタイヤ(120/90-18)を選択する必要はないかも。

もちろんタイヤはバイクのサスペンションセッティングや重量、パワーや ライダーの乗り方などで印象が変わると思います。 特にトレールマシン、エンデューロマシンや モトクロッサーというバイクの違いでまったく印象が変わります。

今回のテストは私(木下電機)がテストしましたが、やはりバイクによってベストなタイヤが異なりました。 XR600で参戦していた時はVE32/33、CR250で参戦していた時はM201/202という具合です。 フサベルのFE550に変わってからはフロントタイヤの選択が難しかったですね。

タイヤの特徴をつかむための試乗は平面的コースでは難しいでしょう。 加速も減速もコーナーリングもある程度のスピードを出さないとタイヤのキャラクターがわからないし スピードが出るとタイヤのインフォメーションを拾うより、バイクのコントロールに一所懸命で タイヤの事に感覚が割けないと思います。

でも、スキー場のように高低差のあるコースなら坂の昇り降りだけで加減速時の特性が感じ取れますし 斜面でコーナリングをすれば低速でもタイヤサイドブロックのヨレ感がわかりやすいです。

機会が会ったらぜひタイヤテストをしてみると良いです。 レース本番前にタイヤの特性を理解していれば最適なタイヤの選択に自信が持てますし 自信を持って選んだタイヤならレース中でも落ち着いてセクションに対処できるでしょう。

エンデューロレースでのタイヤの選び方としては
・「自分の苦手なセクションを気持ちよく通過できるタイヤ」
・「走行速度が低いセクションでタイムを落とさないタイヤ」
を選ぶのが好リザルトへの近道だと思います。

 そのせいか多様な路面を長距離走るエンデューロタイヤはタイム差のつきやすい ソフト路面をターゲットにしたタイヤパターンがおおいですね。

そこで木下電機では「迷ったときのエンデューロタイヤ」を提案します!


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*1:E1はヨーロッパのEマーキング、FIMはFIMエンデューロにブロック高13mm規制

*2:木下電機販売価格(税込 送料込)

*3:トレッド面が薄いと路面の凸凹を包み込むようになりトラクションが良くなることが多いです。トレッド面が厚いとブロックがしっかり保持されて軟質路面でしっかり泥を引っ掻くことが出来ます。

*4:サイドウォールが厚いと空気圧が低圧でもタイヤのよじれがすくない事が多いです。ただしトレッド面の厚みとサイドウォールの組み合わせによります。